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広島市南区民会館:これもシックイ? [広島の住まい]

         広島市南区民会館           from 広島
       ===これもシックイ?===

 

かなり以前の作品です。
ここは、広島市南区民会館。小ホール前のエントランスの壁画です。


デザインは区民から公募し、決定されたのは女性の作家でした。
ただ、10mもの巾の作品を、実際に、どう製作すれば良いのか?。。。
友人の設計事務所より「何とか、形にしてあげてよ」と依頼があった。
「変わったモノはノーマンに相談しろ」だったのでしょう。

 


                        ●高さ3m、巾約10mの、大きな壁画。 

 

     『シックイの師匠に相談』
    人に紹介され、この時、初めて沖野師匠と出会った。


    「大丈夫、シックイで充分にできます。実績も沢山あります」と、
    身近な作品や、過去の写真などを見せていただいた。

    私がシックイにぞっこん惚れ込んみ、シックイ建築に目覚めたのは、
    この師匠に出会ったのがきっかけだ。
    以前の記事にて触れているので、詳細は割愛するが、ほんの一瞬の
    お付き合いしか出来なかったが「建築に対する美学・哲学・感性」
    この師匠から学んだ。

別れ際、「お若いのに感心だ。是非、伝統の技を継承できるよう
協力して下さい」と、頭を下げられた。
・・・め、めっそうもない!。。。私の方こそ百倍くらい、
頭の下がる思いだった。


『シックイは却下!』
当初、「シックイで」とお奨めしたのだが、行政の資質として、
冒険は出来ないようだった。
「欠ける心配がある」 「壊れ易いのでは」 など等、
デザインは採用決定済みだが、シックイでの案は、採用されなかった。

     結局、家具工場にて拡大投影機を使い、原寸大の木製パネルを製作し、
     数分割の上、現地に持込んだ。 あとはシックイもどきの塗装して完成。



                                  ●ホール扉の外から見ても大きい。

 


     ・・・今も、多分、小ホールの横で現存しているのでしょう。
     作品の懐かしさの中に、あのお師匠さんの顔が重なってくる。


☆☆ よもやま話し ☆☆
この木製パネルに、幾つかの彫金の花とか造形パーツが、はめ込まれた。
この彫金作家 I氏とは、今でも付き合いがあり、私の設計・企画する
お家の表札は、彼の手による作品が多い。 何時か紹介したいです。


   ☆☆ ひとくちメモ ☆☆
     『逆に火が点いた!?』
       今思えば、ここでシックイを採用されなかったので、
      逆に私のハートに火が点いてしまった!。・・・ような気がしている。
      その後、必死に「シックイ建築」にのめり込んでいったのだから。

☆☆ norman の つぶやき ☆☆
『ごめんなさい』
超多忙の日々を過ごしています。
申し訳ない。自分の記事をUPするのが、精一杯です。。
皆様のところへ、お邪魔できませーん。堪忍です。
何とか、時間を見つけられれば「nice」クリックくらいは、
頑張ってみたいです。。。

 

●次回予定:「シックイ建築:トイレ」・・こんなのどうだろう?。


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nice!(7)  コメント(13)  トラックバック(1) 
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コメント 13

たろちぅ

この立体っぽいのがシックイ?
これで、クッキーみたいなデコレーション壁とかもできるのかな?
かわいいし遊べそうだねー(^-^
by たろちぅ (2006-07-13 21:59) 

なおちん

シックイブーム到来?するかもしれませんね。
by なおちん (2006-07-13 22:01) 

冒険、してほしかったなぁ~。
ページを開いた瞬間に、この空間に身を置いてみたいと思いました。
by (2006-07-14 06:13) 

あきら

シックイってあったかみがありますよね。

建築って後に残るからいいですよね。後悔することもありますが・・・。
後悔ないように一生懸命なんですけどね、みんな。
私も手伝っていたことがあるので、施工した家の前を通るとついつい
見上げてしまいます。
by あきら (2006-07-14 17:18) 

norman

●taro_chu さん
「シックイ?」ではなくて、ベースはウッドなんですね。
表面だけ「シックイもどき」の塗料でごまかしているんだな。
それがねー、行政の人達にしてみれば、「遊んでもらっちゃ困る」ようですよ。
●なおちん さん
ブームですかー。。。日本人は、直ぐに飽きちゃうからねー。
●コキア さん
「冒険をしないのが、行政の美徳!」ってか。。
空間を差し上げられないので、この写真を枕にでも・・・(笑)
●あきら さん
シックイだけでなく、『塗り壁』は、子供の粘土細工と、おんなじで、
誰一人として、同じものがない!。それが素晴らしいと思っています。
by norman (2006-07-14 23:26) 

nicolas

漆喰。生きてる素材・・・見直すのはブームだけじゃなくて
その、基本がどうあるべきか・・・で見てほしいですよね~
あぁ、カワイイ壁ですね~(。>ω<。)ノ
by nicolas (2006-07-15 03:03) 

norman

●にこちゃん さん
わぉ~!。書き込み時間がミッドナイトだ。。。寝ないの?。
最近、事務所の棚から、ビニールクロスとかのサンプル帳を、
少しずつ処分しています。・・・いずれ、「全く使わない」まで行きたいな。
by norman (2006-07-15 11:50) 

れい

この壁、実物みたい!!超刺激が強いんですけどー!!
みたーぃ!!
by れい (2006-07-15 17:00) 

TOMO

ウッドに漆喰(風)な塗装を
したということですか?
お役所にはもっと柔軟な頭を
もってもらいたいものです。
by TOMO (2006-07-16 15:56) 

てんた

漆喰の建物って田舎にたくさんありますよね。
経過年数によって味な色がでる。しかし、表面が崩れて、補修されたほうが良いのに・・と思う家がありますが、今補修費が恐ろしく掛かるそうです。
リホームの会社がぼったくって、下請けにはすごい安い金額で流しているとお聞きしています。
南区といえば宇品の開墾があって、御幸通りが最初の防波堤だったそうです。
120年前の話、コンクリートの無い時代、服部長七という技師が、石灰とまさ土を3:7の割合で混ぜたたいたのが防波堤の石につかわれています。このことを長七たたきというんだそうです。先日その長七たたきの一部をもらいました。
120年たって・・・まだまだ十分使える強度が残っているそうです。
今この長七たたきの技術が、カンボジアやアフガニスタンなどの戦争で壊された遺跡の復旧工事に役にたっているんだそうです。
ほんとうにすごい。
法隆寺なども1200年の技術。
漆喰も100年以上のこる技術。
本当にすごいです。
ただ、今100年も残る技術を継承していくって難しいんでしょうね。
長七たたきにしてもコンクリートが開発され、その技術を継承している人は・・・
日本にどのぐらいいるんだろう?
漆喰にしても・・・・。
by てんた (2006-07-17 11:23) 

norman

●れい さん
実物、見たけりゃ、南区民会館に行くべしぃー!。
国道2号線脇だから、分かり易いよ。入場無料だし、
ぜひ広島においでの節は。 ね。
●TOMO さん
お役所の人に「柔軟な頭」を望むのは、そりゃ無理ってもんです。
日本の代表的なカタイ・硬い頭の人達が、役人になるのですから。
硬さが必要な時もあるのですが・・・。
第3セクターの結果を見ても分かるよね。 本当に必要な頭は・・・・。
●てんた さん
てんたさんは、多分、小中学校の時、優等生だったんだろうなぁ。。
歴史の事、よく知ってる。 私なんか、 「 ・・・だったような」程度だよ。
法隆寺の1300年は、出来過ぎ?かもしれないけど、木造の建物は、
当たり前に建て、当たり前に手入れを、しておけば「100年以上は持つ!!」
と、確信しています。シックイ壁も割れ難い工法を見つけたし、後は
日本の方々が『本当のロハス』的な、循環型社会を求めてくれるかどうか??
私が設計・企画した家は「高そう!」と云われるけど、イニシャルコストだって、そんなに、掛かっていないのにねー。。人々に「本物を知っていただく」
運動は、これからも続けて行きたいです。。
by norman (2006-07-17 12:16) 

(。・_・。)2k

スゴイ!
この壁全部漆喰ですか?
この感性が欲しい~
by (。・_・。)2k (2006-07-17 15:04) 

norman

●19672k さん
だ~からー、ここではシックイは却下されたのでーっす。
「シックイもどきの塗料」で、ごまかしているのでーす。。。よ。 ね。
by norman (2006-07-17 20:23) 

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